「ごめっ。ごめんっ」
田所さんが、慌ててタオルで拭く。
また、赤い顔して。
これって…
俺の勘違いなの?
渋谷の手が
慌てて、タオルを動かすその手を
握る。
え?
田所さんが、戸惑っているのがわかる。
でも、渋谷は二人の手に視線を落としたまま。
「田所さん。彼氏いるの?」
渋谷がぽつりと聞く。
「え、
…いないよ。」
「俺って、嫌われてるの?」
「そんなこと…
ない、よ」
一問一答のような会話。
ダセェ。
遠回しに聞いてんの。
けど、
ダイレクトに聞くの、こえーよ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…