白い天井。
頭いてえ。
保健室か。
何度か、まばたきする。
薬品のにおいと
保健医のえみちゃんがいれたのか
コーヒーの匂い。
すぐ横で
「あっ。良かった。
目、覚めた」
田所さんの、すごくほっとした笑顔が見えた。
そして心配そうな顔で。
「大丈夫?」
なんて聞いてくる。
何で、田所さんが…
ああ、今保健委員だったっけ。
渋谷が何も言わず、
田所さんを見つめていると
「先生が、疲れているんだろうって
寝れていないのかなぁって
言ってて。
あ、えみちゃん先生は
今職員室行ってて、
私は様子見ててって、言われてて」
沈黙にいたたまれないのか、
田所さんは急ぐように、
ずっと喋っている。
「コレ、氷っ。
ぶつけたとこ冷や」
田所さんが俺の方に、
冷蔵庫から氷嚢を手に持ってきた。
「わっ。」
焦ったのか、こぼしちゃう。
ベッドの毛布に、氷水がかかる。