ファンタジー
完
うぃずる/著

- 作品番号
- 1590031
- 最終更新
- 2020/02/15
- 総文字数
- 126,905
- ページ数
- 100ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 4,559
- いいね数
- 0
その少女は生きることも死ぬことも許されていなかった。
ただ天上の牢獄に捕らわれ、運命の赤い糸を手繰る日々。
全ては世界の為。全ては秩序の為。
そこに『自分の為』という言葉は含まれていない。
故に少女は己について考えたことなどなかった。
天界への階段を駆け上がって、その少年が現れるまでは。
ある日目の前に降り立ち、『神様』へ救いの手を差し伸べた少年を彼女は『天使』と呼んだ。
『神様』と『天使』が手を取り世界へ挑んだ時、歯車は予定調和を超えて激しく回り出す。
――これは、少年と少女が『正しく消える』為の物語。
ただ天上の牢獄に捕らわれ、運命の赤い糸を手繰る日々。
全ては世界の為。全ては秩序の為。
そこに『自分の為』という言葉は含まれていない。
故に少女は己について考えたことなどなかった。
天界への階段を駆け上がって、その少年が現れるまでは。
ある日目の前に降り立ち、『神様』へ救いの手を差し伸べた少年を彼女は『天使』と呼んだ。
『神様』と『天使』が手を取り世界へ挑んだ時、歯車は予定調和を超えて激しく回り出す。
――これは、少年と少女が『正しく消える』為の物語。
- あらすじ
- 時は二千三十一年。
『ラプラス・システム』と呼ばれる未来観測システムによりあらゆる予知が可能となった時代。日本から事故という現象は消え平和な社会が実現していた。
しかしその裏で『システム』に見捨てられ苦しむ人々もいた。
その一人、高校生の夕立始はある日自殺を決意し日本一高い建造物『ユグド・タワー』の最上階へと侵入する。
そこで彼が見たのは銀髪碧眼の少女……この世界で『神様』と呼ばれる存在だった――