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ん…

眩し……

白くて眩しい光に包まれて、私は思わず眉を寄せて顔をしかめた。

「いつまで寝てるつもりだ?」

え?

聞き覚えのない低い声に驚いて、眩しさに顔をしかめながら、うっすらと目を開けた。

すると、一瞬で光がかげったかと思うと、私の顔の横に腰掛ける人影。

「……誰?」

痛っ

声を出した瞬間に、頭に痛みが走り、また眉根を寄せた。

「ああ、大丈夫か?
 二日酔いだな。
 今、薬を持ってきてやるから、待ってろ」

立ち去る足音を聞いて、私は再びそっと目を開けた。

大きな窓から、白い壁に明るい日差しが差し込み、部屋中を明るくしている。

ここ、どこ?

さっきの人の家?



ハッ!

私、もしかして、昨日…!?

私は、慌てて布団の中の着衣を確認する。



ほっ……

良かった。

幸い、しわになってはいるが、昨日の通勤用のスーツのままだった。

いや、この状況、決していいわけじゃないけど。


私がひとり自問自答していると、再びドアが開いた。

さっきは気づかなかったけど、この人、大きい‼︎

スラリと細身ではあるけれど、うちのアパートよりずっと天井が高いこの部屋でも、明らかに背が高いのが分かる。

それに、さっきは逆光が眩しくてよく見えなかったけど、すごく整った顔立ちをしている。

ただ、その凛々しく精悍な風貌は、威圧感の塊にも見える。


「本当は、何か腹に入れた方がいいん
 だろうが、どうせ食欲もないだろ。
 とりあえず、飲んどけ」

その人は、ぶっきらぼうな命令口調で、水の入ったグラスと錠剤をサイドテーブルに置いた。

私は、頭の痛みに耐えながら、ゆっくりと体を起こす。