自然と私は手を刻印に近づけていく。




《…ては…ダメ………目を…》




ダメ…

お祖母様…自分をコントロールできないの。



「ぐっ…………」



男は何か怯えたような表情をすると、足をとめた。


そして、周りにある木々がまるで泣いているかのようにザワザワと音をたて始めた。



「お止め下さい…くりす様」



今にも男が倒れそうな…そんな空間に凜とした女性の声が響いた。