「そういうワケで、相手の素性がまだはっきりと断定出来ない。これから更に調査を重ねて原因を突き止めていくから。突き止めて、相手が何者かわかったところで、君にとって最善の策を取り、お祓いさせて頂きます」

「あ、はい…」

「相手は呪の効力が最も弱まるとされる朝に堂々と攻撃を仕掛けてくる、神出鬼没でとても危険なヤツだと考えられる。このままでは伶士くんの命にも関わる」

「えっ…い、命?!」



命に関わる…?



女の生き霊とか、怨念とか。

俺にひどく執着しているとか。



そう考えると、震え上がるぐらいに恐ろしい話ではあるんだけど。




…でも、今、ここでそう言われても。

イマイチ、ピンとこない。

…だって、まだあの件はイタズラじゃねえのかと心の奥底で思ってるのだから。