★★★
時は経って、11月も半ば。
とある日曜日に。
俺は…とある場所へやってきた。
「…うぅーっ、寒い!寒い寒い!海風寒いぃぃ…」
ご存知、俺のボディガード。
なずなと。
「ハマがこんなに寒いって聞いてねえー!」
「もう11月なんだぞ?そんな薄着で来るか?」
無理もない。
なずなは、薄手のコートに、黒いニットワンピースに、ロングブーツ。
そして、生足…。
積丹の海に行くぞ。
そう、行き先ちゃんと告げたんだから、それなりの服装で来い。
しかし…俺が誘ったので、そう強くも言えない。
…先日。
あの鹿畑倫子さんが四十九日を終え、積丹の海に散骨されたことを、母さんから聞いた。
積丹の海への散骨…彼女の遺言だったそうだ。
母さんは、積丹へ赴き、手を合わせて花を添えてきたという。
親父を誘ったが「絶対行かない!」と頑固に言い張ってしまい、忠晴と二人で行ってきたそうだ。
『もう…過去のことなんだから、いいじゃない』と、母さんは呟くが。
不倫相手に手を合わせるなど、親父のプライドが許さないのか、母さんへの気配りか。
時は経って、11月も半ば。
とある日曜日に。
俺は…とある場所へやってきた。
「…うぅーっ、寒い!寒い寒い!海風寒いぃぃ…」
ご存知、俺のボディガード。
なずなと。
「ハマがこんなに寒いって聞いてねえー!」
「もう11月なんだぞ?そんな薄着で来るか?」
無理もない。
なずなは、薄手のコートに、黒いニットワンピースに、ロングブーツ。
そして、生足…。
積丹の海に行くぞ。
そう、行き先ちゃんと告げたんだから、それなりの服装で来い。
しかし…俺が誘ったので、そう強くも言えない。
…先日。
あの鹿畑倫子さんが四十九日を終え、積丹の海に散骨されたことを、母さんから聞いた。
積丹の海への散骨…彼女の遺言だったそうだ。
母さんは、積丹へ赴き、手を合わせて花を添えてきたという。
親父を誘ったが「絶対行かない!」と頑固に言い張ってしまい、忠晴と二人で行ってきたそうだ。
『もう…過去のことなんだから、いいじゃない』と、母さんは呟くが。
不倫相手に手を合わせるなど、親父のプライドが許さないのか、母さんへの気配りか。