何だろうか、この気持ち。



茫然としてしまい。

部屋に入る早々、ベッドに倒れこむようにゴロンと寝転がってしまう。

沈んだ思いが胸の奥から手放せず。



何だ俺。

なずなが家を出るって聞いて、ショック受けてんの…?



何だよそれ…。



最初は凄く嫌だった。

あんなデリカシーのないギャルと関わるだなんて。

今までに関わったことのない人種。


数々の醜態を晒しながらも。

でも、一緒にいるうちに、楽しくなってしまって。

お泊まり会状態で、心開いちゃって。

この十日足らずで、姿が見えないとつい探してしまうぐらい、無くてはならない存在となってしまった。




居なくなられたら、寂しい。

…行かないでほしい。

そんなこと思ったりなんかして。




あっちは仕事で俺んちに住み込んでいたんだから、いずれは帰る日が来るというのに。

そんなこと、わかってるのに。

俺…何考えてんだろう。




俺の中で、何かが変化している。

何となくそれがもどかしくて。



そんなことを頭に巡らせながら、布団の中に潜り込んでしまった。



まるで、いじけた子供のように。