「条件付き…ですか?」
「うん。いろいろあるんだけど、なずなの場合は、その『神童』の直系、血縁…だからかな?なずなの家は、陰陽師の一族でも少し特殊な立場で。その『守護神』を当主が代々受け継いでいるんだ」
《うちの一族で代々伝わってる術だから、同じ陰陽師でも今は私にしか使えない》
《中でもウチの一族はかなり特殊な立場なんだけど…》
…そういうこと、か。
『守護神』の一族。
「…『神童』は、なずなの父親なんだ」
「………」
《…親父は今、長期療養中で病院にいるんだ。家にはいない》
…だから、戦えない親父の神の力を代わりに使って戦っている。
この神の力が、『うちのエース』と言われる由縁。
そういうこと、だったのか。
「ちなみに、その『神童』とやらは何人いるんですか」
「随分コアなこと聞くね…この札幌だけで8人、その『絶対従者』が、なずなともう一人の2人」
「札幌だけでそんなにいるんですか?」
「いやいや、この地はちょっと特殊だからね?集まっちゃったんだ。全国各地で見ると14人だけ」
「へぇ…」
何でそんな現象が。