突然やってきて、こそっと耳打ちされる。
…あ。
そういや、正体不明の謎のおじいさんの正体、知ってる人がいたんだっけ。
瞳真くん…。
中途半端に知られてるのも面倒だったりして。
「まさか二人付き合ってるとかじゃねえよな」
「………」
だとしたら、なんつー年齢差だ。
ギャルとおじいさん、犯罪の匂いがプンプンとするわ。
「…瞳真くん、今度落ち着いたら説明するわ」
「え?ワケありなの?マジ?」
「………」
ワケありだけど。
変な方向に考えないでね…。
ちょっと心配。
でも、そこは昔からの仲なのでわかっている。
彼がそこまであまり深く考えないタチだっていうのも。
「まあいいや。…それより伶士、ダブルパチンコ知ってる?さっきスズチカから教えてもらったんだけど」
そう言って、瞳真くんは首を傾げながら両手をワキワキさせている。
「………」
イケメンが無表情でそれやるの、やめて…。
「…意味わからないなら、チカにもっぺん聞いてきてよ」
「えー。伶士教えてくんねえの?」
「………」
エロアレンジしたその意味を説明したくない…。