「へぇー?伶士ペンギンラブなの?」

「………」


う、うるせえ…。

ニヤニヤしながらこっちを見てくんな。

目が合うが、気まずくてパッと逸らす。

バカにされてる感たっぷりだ。



「イケメンがペンギンラブとか非常にギャップなんですが?」

「…うるせえ。バカにすんな」

「伶士の部屋にペンギンが飛んでる写真飾ってあったしね」

「…あれは飛んでるんじゃなくて泳いでいる写真だ。ペンギンは飛べないんだ」

…部屋の写真見られてたのかよ。

よく見てんな?



「じゃあ私も見るかな」

「えっ…」



そう言って「えいっ!」と、俺の隣に勢いよくドンと座り込んでくる。

お、おい!

人間一人分は空いてるが、二人仲良くソファーに座るカタチとなってしまった。



「うぉー。おペンの大群だー。すごっ」

「おペン言うな」

「大自然のミラクル感じるな」

「………」

…どんな表現?



こうして、なぜか?二人でただペンギンが映り続けている番組を見ることになる。

なぜだ。



「おペンの集団迫力あんな。教授の総回診みたい。足短いなー」

「足は皮下脂肪の中に隠れてるんだ。そんなに短いワケじゃない」