ソファーの後ろからひょっこりと姿を出して、鈴代なずなが登場。

さっきの落ち込みもどこへやら、打って変わってワクワク顔で現れた。

切り替え早っ。



ちっ。邪魔するな。

っていうか、あっち行け。

こんなペンギン番組を真剣に見てるなんて知れたら、このギャル女ならバカにする以外選択肢ないだろう。

『うわっ。何見てんの?マニアック…』なんてよ。

あまり他人には知られたくない。

こんなマニアックな番組を見るぐらいペンギンに熱をあげているなんて。

変人扱いされる…。



「…何?この番組。ペンギンしか映ってない。エネエチケー?」

「………」



質問をシカト。

それよりテレビの中では、ヒゲペンギンたちが大氷原の上で戯れている。

あぁ…可愛いよ。おまえたち。



すると、忠晴がやってきた。



「伶士さまはペンギンが大好きなのでございます。このペンチャンも毎週録画してでも欠かさず見ております」

「ペンチャン?」

「…言うな!」



そこはバラすな忠晴!

バカにされるネタをあえて与える真似をするんじゃない!