率直に言えば。

恥ずかしい…!



女の前で…よりにも鈴代なずなの前で!

あんなにえんえんと泣いたり、親父が兄貴がとグチグチグチグチ…。

その上、抱き締められ、慰められ。



おっぱいを枕にして寝ました。



(………)



これ、何のオチ…?

まるで昔のアニメみたいな…!



ま、まずい…。

よりによって、こいつと!

過ちはないにしろ、胸を枕にだなんてすごい気まずい…!



ただの痴漢…!



鈴代なずなは依然すやすやと寝ているが…。

胸を枕にされた自覚あるんだろうか。

昨日のことも覚えているのか、どう思っているのか…。



とりあえず。

今どうするか。



そんなことをぐるぐると考えていると、傍で横たわっている鈴代なずなの体がモゾモゾと動き出した。

「うーん…」と、色っぽい声まであげていて、いつも以上にビクッと過敏に反応させられる。

思わず、更に後ろに下がってその様子をしっかりと見守ってしまった。



体をムクッと起こして「ふわあぁ…」と、あくびをしている。

そして「…あっ!」と声をあげ、あっという間に目覚めた。