…しかし、この柔らかくて気持ちいいモノの正体を知った時。
この心地好い気分が一気に吹き飛ばされることとなる。
うっすらと目を開けていると、頭がだんだん目覚めてきた。
視覚もはっきりしてきて。
(え…)
目の前の視界に広がるのは。
女性の肌、デコルテ…。
え…。
疑問に思って顔を上げる。
目に入ったのは…寝顔。
(…えぇっ!)
その全貌を把握したその瞬間。
心の中で「うおぉぉっ!」と悲鳴をあげながらベッドの上で後退りしてしまう。
ヤバい…心臓バクバクしてる!
今一度、恐る恐るとその姿を視界に入れる。
ビクッと体を震わせてしまった。
まずい。
何度見ても、ヤバい…!
そこには…。
鈴代なずなが寝ている…。
あの薄い部屋着姿のまま。
俺のベッドの上で…。
現在も、すやすやと入眠中。
俺…一緒に寝てたの?
じゃあ、あの気持ちいい感触は…!
あっ…!
(胸…!)
しかも、ノーブラ!
…うおおぉぉっ!
な、なぜ…!
なぜこんなことに!