鈴代なずなは、昨日うちにいたぞ。
残念ながら、おまえらを楽しませるようなワンナイトな話は全然なく。
あれから親父と話をした後、部屋に戻ったはず。
11時頃、足音が聞こえていた。
「なずぽー!おまえ何のために学校来てんのよー!寝るためか?寝腐って夜遊ぶためか?」
「あーうらやま!なずぽおまえ美人だから男いっぱい寄ってくんもんな!あーうらやま!人気分けて!」
「っつーか、起きろ!つまんねー女!」
しかし、あれだけ頭をバシバシ叩かれても一向に起きる様子はないらしい。
なぜ眠い?
そのギャルたちの騒がしい様子を遠くから見ていると、チカが「あはは」と笑いながらやってくる。
「ギャル軍団うるせーだろ?ああやって、いつもなずぽよのこと起こしにきてんの」
「へぇ…」
「しかし、なずぽよ今日は寝てる姿しか見てねえ。1時限目からずっと寝てるぞ。ホント夜遊んでたんじゃね?」
「………」
いや、マジで遊んでねえぞ?
だって、ずっとうちに…。
だなんて、チカには言えねえ…。
ホント。部屋に入ってから、何をしてたんだか。