それからしばらく歩き続けると

今度は平和小学校が見えてくる。

左を曲がって正門

チェーンがかかっているけど

少しの罪悪感を抱きながらチェーンをまたぐ。

かつて飼育小屋があった場所には

防災器具庫があった。

もうウサギはいない。

飼育委員のときにどうしてもむしゃくしゃして

ウサギのエサに鉛筆の芯を刺してしまったことを思い出す。

ウサギは何にも言わないけれど

あれから少しずつ

あのニンジンを食べてたウサギの元気がなくなって

他のウサギにいじめられるようになっていた。

それを見ても

ざまあみろ

としか思えなかった。

今思えばひどい小学生だけど

あのときは

自分を保つにはそれぐらいしていないとやっていけなかった。

なつかしいにおいがしないそこを後にする。