「何言ってるのよ。いざというときのための勝負服を持っておいて損はないでしょ」



「勝負服....?」



「そう。たとえば妃菜が朱雀翔和に告白する時とか、デートをする時とか。必要でしょ?」



「それはそうだけど....」



「私、今日はそんな大金もってないから無理だよ」



今日の私の所持金は3000円だもん。



夏休みで結構使ってしまったから、今はカツカツな状態。



あんまりお金を使わないように生活しているつもり。



「大丈夫。今日はあたしが買ってあげるから。妃菜は好きな服を選んでいいわよ」



「そんな悪いよ。沙理ちゃんに買ってもらうなんて」



友達におごってもらうなんて、申し訳なさすぎる。