「それで、妃菜はどうなのよ?」



「どうって何が?」



「何が?じゃないわよ!朱雀翔和と遊園地デートしたんでしょ!?どうたったのよ?」



沙理ちゃんが興奮気味に聞いてきた。



「ちょっ、沙理ちゃん!声が大きいよ」



クラス全体にバレたら私はきっと殺される。



もう全面的に翔和と関わっている時点で、アウトなんだけどね。



そんな私が翔和と遊園地に行ったなんて知られたら、命の保証はない。



「あぁごめんごめん。で、本当にどうだったのよ?」



「で、って言われても...。楽しかったよ」



本当に時間が過ぎるのがあっという間と感じるほど、楽しかった。



楽しくて嬉しくてドキドキした一生、忘れることのできない日。