「じゃ〜ん!今日は、天音の好きなキャラメルだよ〜」
トレイの上に乗せられていたのは、おいしそうな生キャラメル。料理やおやつは全部北上さんが作ってくれる。このキャラメルもきっとそうだ。そして、キャラメルの横には牛乳が置かれている。
「手錠、外してあげるからね」
北上さんは、ポケットから鍵を取り出す。さすがに手錠をしたままでは食べることはできないから。この時だけ、私の手は自由になる。
「さあ、食べて?」
子どもがおもちゃで遊ぶ前のような純粋な目を北上さんは私に向ける。私は、重みのなくなった手をさすりながら、ただキャラメルを見つめていた。
北上さんの言う通り、私はキャラメルが好きだ。スタバでは必ずキャラメルマキアートを注文するし、クレープを食べる時もキャラメルの入ったものを注文する。
久しぶりのキャラメルなのに……。濃厚な甘さがおいしいはずなのに……。私はなぜか食べたいという気にはならなかった。
トレイの上に乗せられていたのは、おいしそうな生キャラメル。料理やおやつは全部北上さんが作ってくれる。このキャラメルもきっとそうだ。そして、キャラメルの横には牛乳が置かれている。
「手錠、外してあげるからね」
北上さんは、ポケットから鍵を取り出す。さすがに手錠をしたままでは食べることはできないから。この時だけ、私の手は自由になる。
「さあ、食べて?」
子どもがおもちゃで遊ぶ前のような純粋な目を北上さんは私に向ける。私は、重みのなくなった手をさすりながら、ただキャラメルを見つめていた。
北上さんの言う通り、私はキャラメルが好きだ。スタバでは必ずキャラメルマキアートを注文するし、クレープを食べる時もキャラメルの入ったものを注文する。
久しぶりのキャラメルなのに……。濃厚な甘さがおいしいはずなのに……。私はなぜか食べたいという気にはならなかった。