はぁ、と大きく溜息をついてベッドに突っ伏した。私の定位置、窓側のお日様が沢山当たるところ。ゆっくりと息を吸うとお日様の匂いがして思わす頬が緩んだ。


_篠宮 伊柚、高校二年生。重すぎる貧血を持ちながら必死に生きているごく普通の高校生だ。特に自慢出来る特技もなく容姿もなく本当に普通、逆にそれが落ち着く。

身長も平均的、細くも太くもなくスットーンな体型、所謂お子様体系ってものだ。栄養なんてもの必要最低限取ってれば生きていれるってことを自己完結させてから人に言われない限り取らなくなった。

それに慣れてしまえばあとは簡単、普通に生きれるのです。自分が幸せだと、楽しいと思えれば何も気にしない。人に指図されて生きていく人生なんて全く楽しくない、もっともーっと楽しく生きたいのが自分だ。

スカートのポケットを漁ってピルケースを取り出す。そこに入っていた鉄剤を取り出して口に放り込む。枕元に置いておいた水の入ったペットボトルを手に取って口をつける。鉄剤を飲み込んで息を吐いた。

これで午後は耐えれるはずだと思う、耐えれなかったらその時はその時だ。あとから考えれば問題なーしっ、多分あるけど。

ペットボトルを元にあった場所において目を閉じる。副作用はないけど薬を飲んだあとはとても眠くなるのは何故だろうか。