「俺が悪いって言いたいの?」
「いや、そうじゃなくて・・・」

キスされてそれ以上の言い訳はさせてもらえない。

「良いよ。覚えてないなら思い出せばいいんだから」

耳元でささやかれそのまま、舌が首筋をなぞる。

「あぁ」

くすぐったいような甘い感覚に、思わず甘い声が出る。

記憶は、ないけど身体が覚えているのか、すぐに彼の愛撫に反応する。

「おねだりしてごらん」
「・・・」

さんざん焦らされて朦朧とした意識から、現実に引き戻される。

「まだ、ハードルが高いかな・・・好きって言えたらしてあげるよ」

「拓也さん、好き・・・愛してる」

そう言って彼の唇に触れると、スイッチが入ったかのように行為が再開される。