『良かった…。 あっ! じゃあ、あたし帰るね。 おやすみ!』
「送ろっか?」
『ううん。すぐそこだから!』
「分かった。おやすみぃ〜」
春哉は大きめな声であたしを見送り、家の方の暗闇に消えていった。
良かった…。
春哉と一生話せなくなくなる。
それに、チョコも食べてもらえた。
今のあたしは何を言われても、多分聞き耳をもたないだろう。春哉が甘いモノが好きだっただけ、なんて言葉で片付けられるかもしれない。けど、あたしはそれでも良かった。嬉しかったんだ。
家に帰ると、新着メールが三件。ケータイのライトが点滅していた。
皐月と奈美、それに結那からだった。
《ご報告でっす!ぁたし、智樹先輩にチョコぁげれたのォ☆ンで、コクっちゃった!そしたらOKだったんだぁ〜すごく嬉しぃょォ》
皐月…。
良かったぁ!OK貰えたんだ…。あたしまで目が潤んできた。
《皐月、ぉめでと!!(≧∀≦))あたしまで嬉しい!皐月、すごく頑張ってたもんね。だからこそ、OK貰えたんだょ。また詳しく教えてね☆*゚》
次は、奈美。
奈美も颯馬と両思いになっていたらいいのに…。
そう願いながら、
ピッ───…
《今日ね、颯馬にチョコ渡して、告白したの。そしたらね、知ってると思うけど、俺は前は優が好きだったって…。でもね、今はお前が好きなんだって…。言ってくれたよ。じゃあ、帰ってきてたら、また連絡ちょうだいね!》