休み時間、あたしは優也を人通りの少ない北階段の踊り場に呼び出した。
キョロキョロしてる優也が不思議そうにこっちを見た。
『来たっ』
「…だね。」
「お前ら話って何?あ〜告白か!ごめそぉ〜俺お前らが彼女は無理かな(笑)」
イラッ
なんかテンション高い…。
『…。』
「あたし…2年の智樹先輩が好きになったんだ。優也智樹先輩と仲良いでしょ!?お願い!!協力して!!」
来ていきなりかい。
皐月は、この通り!と言わんばかりに手を合わせ、深々と頭を下げた。
すると、優也はびっくりした顔をした。
「うっそ…マジで?」
「こんな事冗談で言う訳ないでしょ!!」
「いてっ…そんな殴らなくていいだろ。」
その後、あたしも優也に真実を告げた──…
なんとなく恥ずかしかったけれど、優也はにっこり微笑んで…
「任せろ」
と、言ってくれた。
なんだかんだいって、優也は優しいし、頼りになる。
憎めない、いい人だ。