次の日
奈美…あれからあんまり話してない。
やっぱり幻滅したんだ。
普通怒るよね。
怒るの当たり前だよね…。
今すぐにでも、颯馬と別れないと──…
でも、今颯馬と別れたら傷付くのは颯馬だよ…。
───あ、でも中学生で本気になるなんて少ないし…颯馬もきっと軽い気持ちであたしに告白したんだよね…?
そうだよ、そうだよ。
きっと、そうなんだ──…
あたしは、心に言い聞かせた。
そして、あたしは颯馬を呼び出した。
颯馬に告白された所で───…
『はぁ、はぁ…。』
あの時みたいに早めに来たけど、まだ来てないみたい…。
10分くらいして、背が高いシルエットが逆光で暗く見えた。
『颯馬…。』
っ…今から涙が出そうだった。
我慢しないと……。
『颯馬…あのね、あたし……。』
「分かってるよ。」
悲しそうに、でも真っ直ぐな瞳で颯馬が言った。
分かってる…?
『え…?颯馬…分かってるって…』