でも、こんなに今まで頑張ってきたのに、春哉に尽くしてきたのに…つらい事ばっかり。
そりゃ、楽しい事もあった。春哉と一緒にいると、嬉しくて、楽しくて、優しくて、やわらかくて…。
でも、最近では、そんな思いは薄くなってきた。
辛い思いの方が多いよ。
悲しいモノを押し付けられているような───…
『何? 話って…。』
そのせいで、あたしは優也の方が春哉よりも好きかもしれないって思った。
優也の事を好きになった方が、楽かもしれない。
そう思った矢先。
優也がゆっくりと言葉を放った。
「俺、小学生の時からお前の事好きだったんだ。まぁ、お前は春哉しか見てなかったけどな。」
『え…。』
言葉が出なかった。
何て言えばいいのか分からなかった。
優也があたしを好き?
嘘でしょう?
だって…あたしが春哉の事好きだって言ったら、応援してくれるって言ったじゃん。「任せろ」って…。
何回も相談にのってくれたじゃん?励ましてくれたよね?
『何で…。』
「ずっと知ってたよ。 小学生の頃から。 お前が春哉の事を好きなのは…。俺もお前があいつを好きになった頃から優が好きだった。 だから黙ってたんだ。」
『嘘…。』
「最初さ、席隣だったじゃん。 一番最初、初めて逢った時。」
そう。そうだった。
それで、仲良くなって…その時に、優也と春哉が仲良かった。
ハッ─────…
あたし、優也と春哉が仲良かったから…春哉とも仲良くなったんだ。
優也のおかげだったんだ…。