2.恋のお話

帰り道にて
「遥って好きな人いんの?」
あー、またこの話題か、、何度目だろう
「いないよ、幸樹はどうなの?」
「俺は、いるよ。」
「あ、そうなんだ、てか聞いたことないんだけど、どんな人?」
いつもこの話をすると私が答えるだけで幸樹は答えてくれなかったからちゃんとした会話になったのはこれが初めて。
「んーとね、時間にルーズで、ちょっと抜けてるけど可愛いなって思える人?」
ベタ惚れじゃん笑
初耳なんだけど、、
時間にルーズはちょっといい気しないけどね?
そんなこと言っちゃダメか笑
「幸樹、その人どれくらい好き?」
「ん?地球包める。」
うん。恋してあほんなってるわこいつ。
「誰かに似てる?」
「うん。」
待ってこの学校のやつロクでもねえからヤバくね?
「幸樹そのひとやめとけば?ぜーったいロクでもねえもん」
「うん。知ってるよ?ロクでもないっての否定するけど、、、、しゃーねえじゃんお前のこと好きになっちゃったんだもん」
「えっ誰って?大事なとこで小声になるんだから。お母さんに教わらなかった?人と話すときはしっかり口を開けて大きな声で話しましょうって。」
「オカンかよ。やめろ笑」

そんなこんな言っているうちに家に着いた。
「じゃまた。明日学校で。」
「おう。」

てかあんた話し方荒々しくするのか普通なのか定めなさいよ。
家に帰って宿題を終え、ベットの上でボーッとしていると、気づけば朝だった。

「おはよー」
そう言って下に降りるとお母さんがお弁当を作ってくれていた。
「あら、おはよう。あなたにしては朝早いわね。あ、そういえば今日幸樹くんが来てくれるらしいから早く準備しなさいよ〜」

はあ?そういうのは昨日のうちから言っといてよあいつ朝早いんだから

ピンポーン
そんなことを考えながら朝食を取っているとインターフォンがなる。

憂鬱な気分で下に降りる。用意を済ませ外に出ると当たり前だが幸樹の姿。
「おう。おはよってお前今日珍しく早いじゃん、え、なんで!?」
「うるさいなぁ。別にいいでしょ。」
そんなお子ちゃまな口論をし、
お互い無言のまま学校に向かう。

学校に着き、教室へ向かう。
教室へ入ると隣はもう来ていた。
龍夜は友達と雑談していた。
え、邪魔なんだけど。
どうにかして通ろうとしていると
「おう、遥、おはよ。」
龍夜がそう言った。
ドキン。心臓が跳ね上がるような、そんな感じがした。
なに、今の。それになんか動悸激しいんだけどなんか病気かかっちゃった?

とりあえず席につくことにした。ところがその動悸は収まるところを知らない。
なんで!?ほんとどうした私ー!?