私は力いっぱい身体を固くして、前のめりになる。

「ちょ、ちょっと待って!ホントに待って!!」

「何で!?」

「トイレが…シャワーも!心の準備も…」

「いいじゃん、一回ヤッた仲なんだから…今更」

「あれは、未遂でしょー?」

私はジタバタと暴れてみたけど、結局男の力に敵う訳などなく、急に動いたから酔いまで回ってきてその場に座り込んだ

タカシも座って、後ろから私の首に唇を付ける

「ヒャッ」

と声を出して首をすくめても、タカシの攻撃は収まらない…

何で?そんなにしたいのか!?

私は頭がパニックに陥り、お酒のせいで頭はボーッとしてきて、心臓だけが身体の中心で大きく音を立てているのを感じていた

このまま…しちゃうの?

「タカシ…何で?」

私が後ろを振り向いたら、優しく微笑んだタカシと目が合ってしまって…

しかも至近距離で…

タカシが目をつぶるのをスローに感じながら、私はキスをされるのを、ただただ黙って見ていた

ダメだ…流されちゃうよ…