本気なのかな…
私は楽しそうに映画の話をしているタカシを見ながら、そんな事を考えていた
だって私達………
付き合ってないのに…
私達は、元カレ、元カノの関係で…
今は友達で…
タカシがそう言ってきたのに
私はタカシの考えていることがわからない
だから、どうしても踏み出せない…
大体、私はバイト帰りでシャワーだって浴びてないし、さっきだって雨に打たれて、最初がこんな状態なんてなんか嫌だ…
一体どういうつもりなんだか…
「ナナ、聞いてる!?」
「え!?」
「聞いてねーし!」
「ごめん、ごめん…」
私はグイっと口を付けた
あ〜、なんか…動悸がしてきた…
「トイレ…借りる」
ゆっくり立ち上がった瞬間、私は急に後ろから抱きつかれた
「ナナ…」
え!?
私は思わず身体を強張らせてしまう…
何!?なにーーーーー!?
ってか、トイレは?