「でも、来週から普通に上映されるんだから何回でも見ればいいんだよ!」

「そうだな…」

タカシが優しい顔で笑うから、私は少しドキドキしてしまう

それからまたくだらない馬鹿話を始めて、散々笑いながらファミレスを出た

夜中の街に慣れない私は、大声で話す酔っ払いが怖くてタカシの袖を掴むと、タカシがその手を掴んでくれた

少し歩いて映画館に着くと、外にまで人が溢れていて『ただ今4時の整理券をお配りしています』という貼り紙に、私達は目を見合わせた

整理券で中に入ると、タカシ同様酔った人ばかりですごい賑やか

そして遂に映画が始まった瞬間、拍手喝采が巻き起こり、私達は爆笑しながら手を叩いた






「超ー面白かった!続編は3年後か…三部作全部一緒に見れればいいね〜」

私は興奮したまま、未来の希望を込めてそんな事を言った

「そうだな!!」

全部終わる6年後も、タカシと一緒にいられればいい

私達は物語をあれこれ語りながら外に出た時、私の足が思わず止まった



外は雨が降っていたから…