「結衣、結衣!帰ってる?」

夜、勢いよく開いたドアに驚き目が点になった。でもそんな私の反応なんて今の彼には関係ない。

「良かった。結衣がいる」

ソファに鞄を置くとギュッと抱きしめられる。
久しぶりの感覚に胸が熱くなるのが自分でも分かり嬉しいのに恥ずかしくて照れ隠しをしてしまう。

「ちょ、ちょっと痛いよゆうちゃん」
「結衣。結衣…会いたかった。ずっと…ずっとこうやって抱きしめたかった。結衣」

「…ゆうちゃん。ただいま」
「うん、おかえり結衣」