けれど何だか様子がおかしい。
泣いているだけにしては苦しそうと言うかなんというか…ゆうちゃんが付けてくれた酸素を外しベッドから立ち上がった。

「…森田さん起きてる?」

カーテン越しに話しかけても返事は無い。

「開けていい?…開けるよ」

そっとカーテンを開きベッドを見ると森田さんは苦しそうに胸を押さえ息をしていた。

「森田さん!!だ、誰か。先生呼ばなきゃ」

ベッドに置いてあるはずのナースコールは床に落ちていた。