葵side
「それでご飯食べに行くって、どこに?」
「とりあえず腹が膨れりゃなんでもいい」
「ここで作ったりしないの?」
「いつもは信乃が作ってんだよ。けど今日あいついねえし」
「一応永和も料理できるんだけどね...?」
「永和のセンスは独特すぎる」
「食えりゃいいだろ?」
苦笑する相原先輩と颯に不満そうな顔を見せる如月先輩。なんか意外な一面が見えた気がする。それにしても尾崎くん料理できるんだ。スポーツは好きって前に聞いたけど。
「んで葵。お前何食いたい?」
「え、私は何でも。真は?」
「葵ちゃん、真に聞くとラーメン一択になっちゃうよ?」
「いいじゃないですか、ラーメン。私好きですよ」
「でも時間とか、大丈夫?」
時間?ああそういうことか。時計と見ると今は8時過ぎ。普通女子ってこんな時間にラーメンなんて食べないんだろうなあ。
「大丈夫です。私そういうの気にしないので」
「そう?じゃあ行こうか」
今日は如月先輩のバイクに乗せてもらい、近くのラーメン屋まで連れて行ってもら
った。