「真咲ー。今日一緒に帰らん?」



そう話しかけてきたのは統真だった。




「何であたしが統真と帰らなあかんの?」




あたしはいやそうな顔で統真を見た。




「何でって…」




統真は少し困ったような顔をする。




「あたしひよと帰るんだけど」




髪の毛の先っぽを触りながらそう言う。



周りから見たらすごく怖いと思う。たぶん。




「ひよも一緒でいいし」




統真も結構イライラしている。




「あーもうメンドくさいなぁ。勝手にすれば?!」




そう言ってあたしは教室から出た。