「あやめ、さっきわたしが言った言葉、覚えてる?」
「え?」
「信じていればなにか起きるかもしれない、大切だと思う人ともう一度めぐり会う運命」
「運命・・」
「わたし、存在すると思うんだ。この天使くんっていう人は生まれてきたときから死を待つだけの運命だったけどさ、もしかしたら生まれ変わって今度は人間として生まれる運命かもしれないんだよ」
「人間として・・」
「だって、すごいことじゃない?きっと謎の生体だったときは感情なんて知らなかったと思うの。それなのに、恋できるんだもん。あやめを大切だと思える気持ちがあるんだもん。
それってもう人間じゃない?天使くんはきっと立派な人間だよ」