「高坂雫様」
そう書いてある下にはこう綴ってあった。
いきなり、手紙を送ってしまいすいません。
これは僕の遺書だと思ってください。
僕はある人に恋をしました。
でも、それは許されない恋でした。
それは僕が人間ではないからです。
僕は104番として生まれました。
そしてあるとき指令を受けました。
ある人の命を生き返らせろと。
人間界では到底信じられない話かもしれませんが。
でも僕はそのためだけに生まれてきたのです。
誰かの身代わりになることで、失われてしまった命を生き返らせ、まわりにいる人を笑顔にするために生まれたのです。
僕は死ぬことに対してなにも感じていませんでした。
ただミッションをこなし、自分は死んでいくのだと。
それが自分の運命だと。