それは、決してあってはならないことだった。

僕は人間ではない。

それに僕は死ぬ運命なのだ。

好きになることは、この未来自体を大きく変えてしまう恐れがある。


「じゃあ、天使くん。わたし授業あるからもういくね。またね」


あやめが去ってしまってからも僕はしばらくその方向を見続けた。

高坂雫が生き返れば、彼女はずっと笑っていられるんだ。


それでいい。

あの笑顔を守るために僕はミッションのために過去へといった。