そう言い、抵抗しましたが、園田先生は何も言わずに私を抱きしめるだけでした。

結局、お昼休憩が終わるまで私は園田先生の腕の中に閉じ込められていました。付き合っていないのに、なぜ触れられると安心するのか、私にはわかりません。

「充電完了」

そう言い、笑って仕事に戻る園田先生を、真っ赤な顔で見つめることしかできません。



赤い顔をしながらも、私は仕事を続けます。午後からは患者さんを散歩に連れて行ったり、また検査の付き添いなどです。

私が廊下を歩いていると、バタバタと外科の先生たちが廊下を走っていきます。何かあったのでしょうか。私も何となく先生たちのあとをついて行きました。

「交通事故で、六人が負傷。うち二人が重症です!脳外科の先生も呼んできてください!」

病院の入り口から、担架に乗せられた怪我人が運ばれてきます。どの人も苦しげに顔を歪めていました。その中には、まだ小学生と思われる子も……。