「舞子さんは、あと2年もつかわかりません」
担当医の声が、胸にじわじわと沈んでゆく。
突然の余命宣告。
私は幼い時から心臓に病気があり、何度も手術をしていた。
痛いことも辛いことも、我慢して来たのに。
覚悟していたことのはずなのに、涙が溢れる。
溢れて溢れて止まらない。
「ふっ・・・ふぇ・・・」
1番に思い浮かんだのが幼なじみ、柚琉。
私の好きな人。
話を聞いてほしいって思った。
でも言ったら嫌われるって思った。
誰にも言えず、苦しい日々を過ごしていた。
もう1人の幼なじみ、ウミは気がついていた。
私に元気がないこと。
ずっと私を不思議そうな目で見る。
ウミに聞いてほしいって思った。