はあ・・・
今日何度目になるため息だろう。
私、澤原 来乃笑(さわはら このえ)。
県立明星高校の2年生だ。
もともと県内トップ高校の私立花鳳学院に入ろうと思っていたのに、熱を出し、なんとか受けたが落ちてしまったのだ。
「来乃笑ー!!」
「・・・なに、歌乃笑(かのえ)」
私に話しかけたのは、双子の姉、歌乃笑だ。
歌乃笑は元からこの学校を受けていて、受かっている。
「とっなりっのくっらすっだよーっ!!」
・・・言い方いちいちうざい・・・。
「はいはい、じゃあね」
私は歌乃笑から離れて自分の教室に行った。