本当なら
 中学なんて退学しようと思った。


 外の濁った世界が瞳に映らないように
 家にこもろうかとも思った。


 でも、俺が自暴自棄で
 カッターの刃を眺めながら
『もうこの世になんかいたくない』と思った時
 総長が俺に言ったんだ。


「お前さ、俺たちのところに来るか?」って。


 そして
 俺がTODOMEKIに何度か通い
 ここに入りたいと素直に伝えたとき
 総長がきっぱりと言った。


『お前がこのチームに入ったら
 俺が絶対に
 お前のことを守ってやる。

 どうしようもなく辛いときや
 苦しいときは俺を呼べ。

 深夜だろうが何だろうが
 すぐにお前のところに
 駆けつけてやるから。

 そのかわり
 絶対に中学は卒業しろ。いいな』って。


 だから俺は
 やっと見つけた居場所を失わないために
 嫌々中学に通っている。


 だってここには
 俺を仲間と認めてくれる人たちがいて
 俺が唯一
 笑顔になれる場所だから。