嘘……?



 結愛さんが……


 俺のことを……


 好き?

 

 顔を赤らめ、切なそうな瞳。


 結愛さんの瞳を捉えた瞬間
 呪縛から解かれたように
 俺の口が開いた。


「俺も……

 結愛さんに見せたいものがあります」


「え?」


 俺はバックから
 手のひらサイズの箱を取り
 結愛さんに差し出した。


「これって……」


「結愛さん
 開けてみてもらえますか?」


 結愛さんはゆっくりと蓋を引き開けると
 一瞬目を見開いた。


 そして
 瞳からきらりと光る雫が流れおちた。



 結愛さんに俺が渡したもの。


 それは

 
 結愛さんが大好きな
 キャラメル入りの箱。


 中のキャラメル一つ一つに
 俺の思いをつづった。


 『好きです』って。