一颯と冗談を言い合えるのが
 楽しくてしかたがない。


 俺の人生の中で
 ここまで俺が素の自分をさらけだせる相手は
 一颯が初めて。


 そんな
 つっこんだり、つっこまれたりを
 繰り返しているうちに
 あっという間に明虹学園に着いた。


 掲示板で
 クラス確認をして教室へ。


 この学園に入る条件として
 『一颯と同じクラスで』と
 学園長におねだりした甲斐あって
 一颯と一緒に
 1年A組のドアをくぐった。



 オシャレの授業があるくらいだから
 モデル並みのルックスの
 担任だろうなって妄想していたのに。


 俺たちの前で挨拶を始めたのは
 そろそろ定年ですか?って感じの
 おじいちゃん先生だった。

 でも
 みんなを受け入れてくれるような
 穏やかオーラに
 俺自身、すごくホッとした。