「ところで お前は何やってんだよ」


「.......」


「あの町出たんだな」

私の気持ちを知らず 喋り続ける伊織さん。


「俺も、海外から戻って あんま知らねぇけど」



「そうだ、お前の私物 ナオが処分したけど問題ねぇよな?」


「.......うん、必要ないから」


その言葉を、言うのが精一杯だった。