『消えて……?』
や、やめて……
『イヤァァァァァァ!!!』
体が闇に呑まれていくのを感じた————
ピリリリリリリ
小さな機械音で目覚めた
あぁ、嫌な夢を見た
お前の罪は忘れはいけない、そう言われている気がした
布団から出て顔を洗う
ぼーっとしていると、ハンガーに見慣れない制服がかかっていることに気づいた
そういえば、今日から転校するんだっけ……
昨日までだらだらしすぎて、なんとも寝起きが悪くなってるいる様子
急いで着替えて学校へ行く準備を終わらせなきゃ
只今の時刻、8時10分
学校に8時半までには来いと言われていた気がするんだけど……
うん、やばいね、これ。
学校までは徒歩30分の距離。
電車を使えばいいんじゃないか、
と思うかもしれないけど、まぁうちには金銭的な余裕もないからなぁ〜。
とりあえずダッシュで学校に向かわなきゃ!!
急いでお気に入りの焦げ茶のローファーを履く
とにかく、とにかく、全速力で走る
お得意の走りでなんと10分で着くことができた
さすが私!!!
まだまだ蒸し暑い秋の風が私の脇を通り抜けてゆく
そう、今日は9月中旬
なんともおかしな時期に転校してきてしまった
門に近づいていくにつれて私への視線が増えてきているような気がする
自意識過剰では無いと思う
だって……