でもお前ら2人に東高校からスカウトが来た…
このことを話せばどれだけ時間がかかろうとお前らは東に行くんだろうって俺は思ってた
そうなったら岡田と離れるのも俺は知ってた
だが…俺はお前たちを期待してたんだ…
お前らならきっと全国へ行けるんじゃないかって…
まさか、岡田がサッカーが出来ない状態なんて知らなかった。
だから俺はお前たちにスカウトのことを話し岡田と離れる決断をさせてしまった…
本当にすまん…
監督は全てを話してくれた。
俺達は初めて知る事実に驚いた。
美月の過去を知る人が俺達以外にこの学校にいた事、俺と美月の担当医が同じだったこと、美月のことを心配してくれていたこと
監督は本当に申し訳ないよに謝った
でも俺は監督に言わないといけないことがある
光琉「監督、顔をあげてください。
監督が謝ることじゃないですよ。
むしろ美月のことを気にかけて下さりありがとうございます。」
智也「そりゃ美月と離れるのはしんどいです。でも行けって背中を押したのは美月です…
だから大丈夫です。それに…」
智也・光琉「ここまで育てて貰ったのは監督のおかげですよ」
光琉「本当に監督には感謝してます」
智也「だから、俺達は監督には『行ってこい』って背中を押されたいんです。そうしたら頑張れる気がするから。」
光琉・智也「監督の自慢の生徒になってみせますよ」
俺と光琉は息を揃えて言った。
監督は目に涙を浮かべながら
監督「ありがとう…行ってこい!」
そう、試合前いつもいう『行ってこい』を俺達に言ってくれた。
光琉。智也「失礼しました」
智也「いや、なんか色々と驚いたな」
光琉「そうだな…まさかあの試合監督来てたなんて…」
智也「でも美月の味方はまた増えた」
光琉「そうだな…本当に美月は幸せ者だな」
俺達はそう話しながら帰路に着いた
あれから色んなことがあった。
陽菜は偏差値の高い高校へ合格し
光琉と智也は東高校のスポーツ推薦を受け
3人はもう一応進路は決まっていた。
あと受験を受けていないのは私だけ…
だから冬休みは3人に手伝ってもらって勉強をしたり、時には休憩ってことで智也とデートなんかもしたりした。
クリスマスや年越しも智也と共に過ごした。
あれからイジメは極端に減った。
犯人は未だに分からないが私はもう気になってはいなかった。まぁ光琉と智也がまだ探してはいるそうだが…
そして足もだいぶマシになった
あれから私はリハビリを頑張り学校生活は普通に足で歩いて過ごせるようになった
初めて沢山歩けるようになった時はみんなで泣いて喜んだ。
痺れはまだあるしなくなることはもうないだろう…
でも私は1人じゃないから頑張れた
そんなこんなでもう2月になった。
2月には私と智也の一応2年記念日がある
1年記念日は喧嘩して過ごせなかったから少し楽しみ。
まぁ私は受験とあるからそんなことに浮かれてる暇はないんだけどね…
陽菜「きぃは2年記念の日智也になんかプレゼントあげるの?」
学校で陽菜と勉強しているといきなりそう言われた
美月「えっ、何急に?」
陽菜「うーん。何となく気になってさ笑
あっ、ここ違う」
美月「今は受験で精一杯だしプレゼントはいらないって2人で話して決めたの。
これであってる?」
陽菜「そっか。2人で決めたなら良かった。
正解」
美月「それよりも受験緊張するな…」
陽菜「受験っていつだっけ?」
美月「2年記念の1週間後」
陽菜「今のままなら余裕なんでしょ?」
美月「そうだけど…油断大敵って言うじゃん…」
陽菜「きぃは真面目だね〜…まぁ2年記念の日くらい受験のことは忘れて楽しみなさいよ」
美月「それは分かってる!」
陽菜はいつも私た智也のことを心配してくれる。
それが私にとってとても嬉しい
美月「陽菜、ありがとうね」
陽菜「急に何よー笑」
陽菜はそう言って笑った
それが嬉しくて私もつられて共に笑った。
2年記念日の日―――
今日はいよいよ2年記念日!
去年は色々とあって大変だったから今日を迎えることができたのはとても嬉しい
智也「おーい。美月、行くぞー」
今日は放課後デートをするつもり
美月「ちょっと待ってー」
光琉「美月、楽しんでこいよ?」
美月「うん!ありがとう。行ってきます!」
光琉にそう告げ私は智也の元へ駆け寄った
美月「お待たせー!」
智也「おう。じゃあ行くか」
そう言って智也は私の手を握った。
デートはあれから沢山してるけどやっぱりなれないな…
智也「どうした?美月」
美月「ううん。ただ2年って早いなーって」
智也「確かに。はやかったな」
美月「去年は智也忘れてたから今年も忘れてると思ったよ笑」
智也「それはごめんって笑」
今となっては去年のこともいい思い出だ
美月「じゃあお詫びにアイス奢ってよ」
智也「お前、今真冬だぞ?」
美月「アイスはいつでも食べれます!」
智也「腹壊しても知らないからな笑」
近くのアイス屋によって智也は奢ってくれた
智也「はい、どうぞ!」
美月「ありがとう♡いただきます!」
美味しいーー!!パクパクと食べてると智也がこちらを見ていた
美月「智也?どったの?」
智也「お前って美味しそうに食べるよな…」
美月「だって美味しいんだもん!!智也もいる?」
智也「じゃあ 1口」
智也は口を開いた