向日葵のような君へ~前編~

1週間後―――

あれから美月は学校に来ない。

担任に聞いても分からないと言われ光琉にも連絡が行かないらしい

智也「美月大丈夫かな」

光琉「もう、あれから1週間か…」

智也「それより、スカウトの件どうするんだ?」

光琉「まだ迷ってる。」

智也「だよな…」

光琉「今は美月のことだけを考えていたい。」

智也「俺も同じ…」

もう授業シーズンで周りの奴らはどこか焦っていた。

でも俺たち3人は美月のことだけをずっと考えていた
3時間目―――
今は担任の授業

今日も美月は休みなのかな…

これが終わったら担任の元へ聞きに行こう

なんてことを考えていると

ガラガラ

突然、教室の扉が開いた

視線を向けると…そこには

車椅子に乗っている美月がいた

美月は何も無いように自分の席へ向かいノートを取り出した

俺は固まったままだった
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン

授業が終わった。

光琉は直ぐに美月の元へ向かった。

俺と陽菜もその様子を見ていたら…

美月の様子がおかしい…

陽菜「きぃ、なんかおかしくない?」

智也「だよな…」

すると光琉が

光琉「放課後、集合」

それだけ言って自分の席へ行き顔を伏せた
おかしい。

美月がまた距離をとるようになった

俺何かしったっけ?

俺は放課後に話し合いを行うことにした

智也「…おかしいよな」

智也がそう切り出した

光琉「おう。
あいつまた距離を置くようになった」

陽菜「車椅子のことは何か言ってた?」

光琉「聞いても『別に』って返される」

智也「絶対に何か裏で起こってるよな…」

陽菜「でもそれが分からない」

いつもそうだ。結局これで終わってしまう

俺たちは美月の何を見ているんだろうか…
智也「俺は美月の力にいつもなれない」

智也が悔しそうに呟いた

智也「いっつもそうだ。肝心なことが何一つ分からない。いっつも美月が苦しんでいることはわかってるのに…何も出来ない…

こんな自分が嫌だ…」

陽菜「智也…」

光琉「今ここで弱音を言ってもあいつの心は救われない」

智也「じゃあ俺はどうすればいいんだよ…」

陽菜「きぃを信じて待つ。

それくらいしか私達のできることないんじゃないかな?」
光琉「陽菜…」

陽菜「何も出来ないのは悔しい…
でも何も分からないのは事実…

だったらきぃが寄り添ってくるのを待たない?」

光琉「あいつが寄り添って来ると思うか?

あいつはいつも1人で抱え込むんだ」

陽菜「だったら、傍にいよう。ずっとあいつを見守っていよう。

どんなことも見落とさないように」

光琉・智也「!!!!」

そっか…そうだよな…

何弱気になってんだ!何しょげてんだ!

1番辛いのは美月じゃないか!

美月、お前は幸せ者だよ

こんなにもお前のことを考えてくれるやつがいる

お前は1人じゃないんだよ…

それにどうか気づいてくれ…
リハビリも順調に進み私は少しの距離なら歩ける程度にはなっていた

まだ少し痺れはするが…

私は高校はここから遠い田舎の高校へ行くことを決めた

そこはもちろん女子サッカー部はない

けど…この中学の人から離れたいんだ…

お母さんには高校のことだけを伝えたが

『美月がいいならそこに行きな』

と言われた。

あれから光琉は時々話して来るが私は全て無視している

噂によると光琉も智也も東高校のスカウトが来ているらしい

きっと2人はそこに行くだろう

だってサッカー馬鹿だから

これでいい。

2人にはサッカーを続けて欲しい

私の分まで

陽菜は恐らくここら辺で1番偏差値の高い高校に行くだろう

陽菜ならきっと大丈夫…

私は3人の幸せをずっと願っている
今日は先生と進路に向けての2者面談

先生「岡田、最近はどうだ?」

美月「変わりありません」

先生「そうか。それならいいんだ。

お前の希望している高校は西原高校だな」

美月「はい」

先生「理由を聞いていいか?」

美月「田舎の高校に憧れるからです」

私は適当なことを言った

先生「そっか。お前、サッカーはもういいのか?」

美月「……はい」

先生「南高校に行けば女子サッカーあるぞ?」

美月「私はもういいんです…サッカーはしません」

先生「そうか…」
美月「先生、1つ聞いてもいいですか?」

先生「どうした?」

美月「光琉・智也・陽菜は高校どこへ行くんですか?」

先生「お前、聞いてないのか?」

美月「はい…」

先生「あいつらはまだ決めてない」

美月「えっ!でも…」

先生「男子2人はスカウトも来てるし、笹井(ささい)に関しても頭は十分いい

それなのに…まだ決めてない…

理由を聞いても同じことしか言わないんだよ」

美月「理由って?」