あたしとゲンは軽快に飲み進めていた。


あたしはトイレに立ち、少しバランスを崩してしまい店の奥で他のお客さんとぶつかってしまった。


「すっ、すみません!」

慌てて顔を上げたあたしはビックリして声を出せなかった。


「いえいえ!……え?めぐ?…」




元彼だった。



大好きだった、達也(タツヤ)。


変わらない、雰囲気と香水の香りに包まれた気分になった。