ドンドンドン

「すみませーん!◯△管理センターのものです!」

はっ!!

あれから数十分がたってエレベーターのドアの向こうから人の声がした。

やっと助けが来た!!

「はい!」

嬉しさで、ドアに向かって大きな声で返事する。

「乗客2名とお聞きしていますが、お怪我などされていないでしょうか」

「はい!大丈夫です!」

「わかりました。お待たせして申し訳ありません。お調べしたところシステムの誤作動ということでしたので、もう少々お待ち下さい」

「はい、わかりましたっ!」

よかった。
これで無事家に帰れる。

ホッと胸を撫で下ろして、あとはドアが開くのを待つのみ。

外から聞こえる管理会社の人たちの作業する音だけでも、そこに人がいるってだけでものすごく安心する。

よかった〜ほんと助かって。

助けが来て初めて、自分が結構怖がっていたんだと実感する。