ゼェゼェしながらこっちを向いてくる。


「佐藤いきなり誘ってごめん!来てくれてありがとーございます!」

走ってきたせいか、汗をかいている。

タオル…

カバンの中からタオルを出して、それを渡した。

「誘ってくれてありがとう。これ汗かいたよね、タオル。どーぞ」


「佐藤、意外と優しいじゃん、使うね!」

遠慮なく自分の髪を吹いたりする。面白くてついつい笑った。


みんなで、色々屋台をまわったりしていた。

「芽夢ちゃん!あれ、りんご飴食べよー」

「良いね!」

りんご飴好きだけど、前は1人じゃ食べなかった記憶があって。

食べれるかなって思いながら買った。

「はぁ、どーしよ食べれるかなぁ」

つい声に出してしまった。



食べようしたその瞬間、横から パクッ。


「えっ!?温太??」


温太が横から食べてきた。

「今の聞こえた。半分しよっか」


聞こえてたんだ。恥ずかしいなぁ……


でも、半分してくれるのは良かった。1人じゃ食べきれないし、、。

「ありがと。先、半分どーぞ?」


「今食べたから次お前食べてー」

いやいや。関節キスになっちゃうよ、

「いやダメでしょ、」




「てへっバレた?」

お茶目に笑う温太。今にも吹き出しそうになった。


「何言ってんのよ!!キモいこと言わないでよ」と温太にチョップしたのは琴音だ。


「いいじゃーんかよー。」

「私の食べれば??」と琴音が言った。

一瞬、え?と言いそうだった。


「いやいい。芽夢のもらうわ」

ちょっと、温太!?

「あ、分かった」と琴音は言って陽奈子の方に行ってしまった。


今の何?


とりあえず、一口食べた。パリパリ

久しぶりに食べたりんご飴美味しい。すると

温太がニヤニヤしてこっちを見てきた。

「なに、温太?」

考えると…

「あっ、もしかして…関節…キ…」


「びっくりした。食べたんだ?」
とニヤッと笑う温太。

さっきからずっとニヤニヤしてませんかね?

思わず

「食べちゃった。」と言った。


ハハハッと温太は笑う。それにつられて私も笑った。


それを遠くから見ていた琴音。私を睨んでいたようなか気がした。

嫌な予感がした。