案の定、え?ほんま?と笑った

可愛いな

似合うだろうな、浴衣

うなじも綺麗だし

少し髪も伸びてきたから…できればうなじは出るように…

うん、俺も見たいけど


「でもな…もしなんかあったとき、浴衣邪魔すぎて破りそう」


笑えない。杏ならしそうだから
何かあった時を想像するのはおかしいんだけど、きっと何かあるから…

平和に俺らの祭りが終わるなんて、考えられない


「浴衣は諦めるよ」

しゅんと慧はあからさまに落ち込んだが、屋台で美味しいもの食べようね?と杏の手を握った

俺は


こういう光景を見ても


嫉妬心が生まれない


なんでだろうな。好きだよ
もう、どうしようもないくらい

だけど、その嫉妬の領域を超えた気がする


「泉は?いくやんな?」

泉もいたらもっと楽しいから!行くで!
そう言う杏は、尻尾をフリフリしている犬のようだ。

可愛い


うん、何回目だ?これ


「あぁ、みんなで行こう。好きなもの買ってやるよ」


杏がそんなに喜ぶなら、祭りでもなんでも行くよ。人混み嫌いだけど。